いや、もうタイトル通りなんですけど、七月初旬に担当編集さんから
「『ちゅ~る』の件でいなば食品さんから連絡がきました」
という一報をいただきました。
実は著作「神様の御用人 継いでゆく者」の作中で
いなば食品さんの商品である「ちゅ~る」と「焼きかつお」を
伏字にもせず、がっつり使用しております。
――しかも先方に許可は取っておりません……。
あ、これは苦情が来てしまったと、正直焦りました。
念のために申し上げますが、必ず許可を取らねばならないというルールはなく
今まで作中で書く商品名というのは、
「悪いように書かない」「下げた表現をしない」ことに気を付けながら
そのまま使用させていただく方針でやってきました。
しかしやはりだめだったか…と思いつつメールを読み直すと
『弊社のメールフォーム宛に、「ちゅ~る」のいなば食品さんから、お礼のご連絡をいただきました。』
…お礼?
苦情ではなく?
そうです、なんといなば食品さんの社長様が
作中で「ちゅ~る」などの商品名を使用したことについて大変お喜びになり
わざわざお礼の連絡をくださったのです。
なんて懐が深いんだ…。
担当編集さんとしみじみ語り合ってしまいました。
やはり大企業の社長さんは器が違う…。
加えて、無断使用を許してくださるだけでもありがたいのに
なんと大量のツナ缶とコーン缶を送ってくださいました。
(いなば食品さんは、ペット用以外にも、
人間用の缶詰やレトルト食品などを販売されています)
そんなのもう一生ついていくじゃん!(ちょろい)
猫を飼っていない人でも、一度は聞いたことのある「ちゅ~る」。
実は社長が思いついて開発に至ったそうですが
猫と猫好きを虜にする「ちゅ~る」 ヒットの裏に社長の思いつき | 犬・猫との幸せな暮らしのためのペット情報サイト「sippo」 (asahi.com)
自称プロの猫ウォッチャーの私でも、これ以上に食いつきがいいおやつは
見たことがありません(個体差はありますけどね)。
保護されたばかりの野良猫ちゃんが、
カリカリは食べないけどちゅ~るは食べるという場面は何度も見ましたし
薬を混ぜて与えることもできれば、
口内炎の治療で抜歯した猫ちゃんにとっても、食べやすいおやつです。
最近では総合栄養食タイプも発売されているので
食欲がないけどこれさえ食べてくれればいい!
という状況にも対応できるまさに万能食…!
そして「焼きかつお」は鮮度に敏感な宗田鰹をジューシーに焼き上げ、
しかも保存料、着色料、発色剤は使用されていません。
人間でも「おいしそう…」と思う一品であると同時に
ひとたび猫ちゃんの前に差し出せば、猛然とかぶりつく様を見てきましたし
飽きてしまったカリカリのうえにほぐして載せると
がつがつ食べることが増えるという、なんとも心強いもの。
…という知識があったからこそ、作中にも使用したわけですが
ここで怖い話をひとつしてもいいですか?
実は私、猫を飼ったことがありません。
飼いたいんです。めっちゃ飼いたいんです。
ただ、取材や遠征に行ってしまう今の生活に猫ちゃんをお迎えすると
寂しい想いをさせてしまうんじゃないかと思い踏ん切りがつかず
せめていつかお迎えする日のためにと、
猫飼いさんのYouTubeやブログを巡回していたら
知識だけ膨れ上がった悲しいモンスターが誕生した、というわけです。
ちなみに友人宅の猫ちゃんに何度もちゅ~るや焼きかつおを送るパトロンでもあります。
思えば、私がいなば食品さんを知ったのは、
今は虹の橋を渡った「うにちゃん」という猫ちゃんの飼い主さんが
「いなばさんの『ビューティフン』で、猫が毛玉を吐かなくなった」と書いたブログ記事でした。
この夏の衝撃的事実 | うにオフィシャルブログ「うにの秘密基地」Powered by Ameba (ameblo.jp)
当時、「ビューティフン」は人気商品とは言い難く、
廃盤の危機にあったようですが
その後うにちゃんとコラボをすることで
2023年の現在でも、定番商品として販売されています。
そう、私は猫を飼っていないのに、
10年以上前からビューティフンを知っていたんです。まじ怖いね!
しかしその頃の知識が、今こうしてご縁に繋がっているのだと思うと
イマジナリー猫飼いも捨てたもんではないなと感じる今日この頃です。
今回、いなば食品さんからは
悲しいモンスター用の「ツナ缶」と「コーン缶」を送っていただきましたが
皆様、お気づきになられましたでしょうか。
私はド深夜にこのことに気付いて、
アハ体験を共有すべく友人にラインしました(迷惑)
悲しいモンスターのための、ツナ缶とコーン缶……。
ツナとコーン……。
ツナ → なつ
コーン → 狐の鳴き声 → 黄金
なにこれ神のアナグラムなん?
真実はいなば食品さんのみぞ知るのです……。
社長の稲葉様をはじめ、社長室小幡様、その他関係者の皆様
改めまして心より深く御礼申し上げます。